
NTTドコモが2020年12月18日にFOMAケータイからスマホへ移行する方を対象にした新プラン「はじめてスマホプラン」を発表しました。
このプランは2026年3月に終了するFOMAのプランを契約しているユーザを巻き取ることを目的とした「5分以内の通話無料+データ通信容量1GBで1,480円」というシンプルで低価格なプランで2021年4月から提供開始予定です。
シンプル・低価格な新プランですが、一方で「ケータイプラン」やはじめてスマホプランの先行キャンペーンが適用される「ギガライトプラン+はじめてスマホ割」(2021年3月末まで)といった既存のプランへの乗り換えも選択肢に入れる必要があります。
これらのプランはFOMAケータイからの乗り換えのほか、FOMA+格安SIMのDSDS運用をしているような方についてもぜひ検討していただきたい範囲です。
特に既存のギガライトプラン+はじめてスマホ割に乗り換えられる期間は2021年3月末までなので、一度それまでに検討したほうが良いと思います。
今回は新プランの登場ということで「ケータイプラン」・「ギガライトプラン+はじめてスマホ割」・「はじめてスマホプラン」の3つのプランの価格を適用される特典を含めて計算し尽しました。
乗り換えを検討するうえで知りたいであろう以下の2つのポイントについてご紹介します。
ココが知りたい
- 各プランに乗り換えられる人は誰?
- FOMAから最適な乗り換え先プランは?
各プランの乗り換え対象者とプラン選びのポイントは?
「ケータイプラン」・「ギガライトプラン+はじめてスマホ割」・「はじめてスマホプラン」の3つとも、基本的にケータイ(ガラケー・ガラホ)の利用者を対象としていますが微妙に条件が異なります。
ケータイプラン | ギガライト+ はじめてスマホ割 | はじめてスマホプラン | |
---|---|---|---|
対象 | 直近の購入端末が指定デバイス or契約時指定デバイス購入 (指定デバイス) ・FOMAケータイ※ショップ次第 ・Xiケータイ | 現在のプランが以下or他社のケータイからの乗換 ・FOMAのプラン ・Xiのケータイ系プラン | 現在のプランがFOMAor他社3G回線からの乗換 |
期間 | 特になし | 2021年3月末まで | 2021年4月から |
音声 | 通話無料はオプション | 5分通話無料込(おしゃべり割) | 5分通話無料込 |
特典 | ・ずっとドコモ特典 ・子育て応援プログラム | ・ずっとドコモ特典 ・子育て応援プログラム | 特になし |
3つのプランから乗り換え先を選ぶうえでの注目ポイントは個人的に以下の3つだと思っています。
比較ポイント
- はじめてスマホプランはFOMA契約者のみ対象(Xiケータイプランの人は対象外)
- はじめてスマホプランは「ずっとドコモ特典」などの特典が無い
- ケータイプランは5分通話無料などはオプション加入
3つのプランから乗り換え先を検討するうえで基準となるのは「月々の通話時間」。
また「ギガライト+はじめてスマホ割」と「はじめてスマホプラン」は基本的に同一料金ですが特典分だけ「ギガライト+はじめてスマホ割」の方がおトクです。
通話時間を基に料金を計算した結果5分通話無料がついてくる「ギガライト+はじめてスマホ割」/「はじめてスマホプラン」の方が適しているとなった場合には2021年3月末までに「ずっとドコモ特典」が適用される「ギガライト+はじめてスマホ割」へ乗り換えた方が良いでしょう。
ただし、今後FOMAからの乗り換えにより最適最安なプランがでてくる可能性はありますのでご注意ください。
基本料金と特典を確認
まず3つのプランの基本料金の比較をしてみます。
はじめてスマホ割・はじめてスマホプランについては最初の12ヶ月は500円引きとなり1番安いですがそれ以降はケータイプランの方が安いです。
ケータイプランは通話無料のオプションをつけていないので30秒で20円の通話料がかかります。ちなみにケータイプランに5分通話無料オプションは700円(税込み770円)。
ケータイプラン | ギガライト+ はじめてスマホ割 | はじめてスマホプラン | ★はじめてスマホ割 はじめてスマホプラン 最初の12ヶ月 | |
---|---|---|---|---|
基本料金 | 1,200 | 1,480 | 1,480 | 980 |
ユニバーサルサービス料 | 3 | 3 | 3 | 3 |
消費税 | 120 | 148 | 148 | 98 |
合計 | 1,323 | 1,631 | 1,631 | 1,081 |
ケータイプランとギガライトプランは「ずっとドコモ特典」が適用されます。
「ずっとドコモ特典」は毎年誕生月にdポイントクラブのステージ期間・用途限定のdポイントがもらえる特典です。
2019年10月以降はケータイプランの「ずっとドコモ特典」が最大1,200pt/年に減ってしまいました。
dポイントクラブ ステージ | ケータイ | ギガライト |
---|---|---|
プラチナ | 1,200pt | 3,000pt |
4th | 1,200pt | 2,000pt |
3rd | 1,200pt | 1,500pt |
2nd | 1,000pt | 1,000pt |
1st | 500pt | 500pt |
子育て世帯向けに「子育て応援プログラム」という特典が提供されていますが、こちらもケータイプラン、ギガライトプランの方は対象となりますが「はじめてスマホプラン」の方は対象外です。
子どもが12歳になるまで子どもの誕生月に毎年3,000ptがもらえます。
参考子育て応援プログラムNTTドコモ価格をシミュレーションしてみた
適用される特典を含めて価格(年額)を計算してみました。子育て応援プログラムは対象者が限られるので分けて表にしています。
プラン | 1年目 | 2年目以降 |
---|---|---|
ケータイ ずっとドコモプラチナ~3rd | 14,676 | 14,676 |
ケータイ ずっとドコモ2nd | 14,876 | 14,876 |
ケータイ ずっとドコモ1st | 15,376 | 15,376 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモプラチナ | 9,972 | 16,572 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ4th | 10,972 | 17,572 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ3rd | 11,472 | 18,072 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ2nd | 11,972 | 18,572 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ1st | 12,472 | 19,072 |
はじめてスマホプラン | 12,972 | 19,572 |
1年目 | 2年目以降 | |
---|---|---|
ケータイ ずっとドコモプラチナ~3rd+子育て応援 | 11,676 | 11,676 |
ケータイ ずっとドコモ2nd+子育て応援 | 11,876 | 11,876 |
ケータイ ずっとドコモ1st+子育て応援 | 12,376 | 12,376 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモプラチナ+子育て応援 | 6,972 | 13,572 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ4th+子育て応援 | 7,972 | 14,572 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ3rd+子育て応援 | 8,472 | 15,072 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ2nd+子育て応援 | 8,972 | 15,572 |
ギガライト+はじめてスマホ割 ずっとドコモ1st+子育て応援 | 9,472 | 16,072 |
はじめてスマホプラン | 12,972 | 19,572 |
特典を含めると、2021年4月から開始する「はじめてスマホプラン」の価格が高く見えてしまいますね。絶妙な価格設定です。
2021年3月末までに乗り換えを検討する場合、ケータイプラン or ギガライト+はじめてスマホ割から選ぶのが良いでしょう。
ギガライト+はじめてスマホ割は1年目は月額500円割引となるため1番安いですが、2年目以降はケータイプランのほうが安くなります。
2年目だけで比較するとケータイプランとギガライトプランの差額が一番小さくなる場合はdポイントクラブのステージが「プラチナ」の場合で、年額差額は1,896円、通話時間にすると約47分(1か月約4分)。
逆に差額が一番大きくなる場合はdポイントクラブのステージが「2nd以下」の場合で年額差額は3,696円、通話時間にすると約92分(1か月7.5分)です。
1ヶ月に4~7分以上の通話をする可能性がある場合は「ギガライト+はじめてスマホ割」、それ以下の場合は「ケータイプラン」のほうが月額費用が安くなるということになります。dポイントクラブのステージが上がるほど各プランの特典込の差額が少なくなるので、最終的には月4分の通話時間を基準に決める必要がありそうです。
dポイントクラブのステージに左右されますが、まったく通話しない場合ケータイプランの総額がギガライト+はじめてスマホ割を下回るのに22か月~最大45か月かかる計算です。

実際には多少なりとも通話する可能性があると思いますのでケータイプランの総額がギガライト+はじめてスマホ割を下回るのにはもうちょっと時間がかかることになると思います。
通話を全くしない場合にはいつかケータイプランの総額が安くなりますが、通話無料のオプション込でも十分安いギガライト+はじめてスマホ割の方が安定した価格を実現可能です。
「これから先も通話をほとんどしない!」という方はケータイプラン、それ以外はギガライト+はじめてスマホ割という選択肢が良いのではないかと思います。
結論:どのプランを選べばいい?
価格シミュレーションもしてみましたがいかがでしたでしょうか。
個人的には以下のような基準で決めるのが良いのではないかと思います。
プラン選択の基準はコレ!
月々の通話時間が長い(月に4分超)or月によって変動が激しい→ギガライト+はじめてスマホ割
ほとんど電話しない(月に4分以下)orLINE通話・家族間通話ばっかり→ケータイプラン
「ケータイプラン」なら全然電話しない期間が続けばその分翌月以降に長く電話しても総額的には安く収まる、という使い方も可能です。
逆にある程度の通話頻度があるような方は通話ごとに5分通話無料となるオプションが無料でつけられる「ギガライト+はじめてスマホ割」選ぶのがベストな選択肢と言えます。
この記事が今後のよりよいプラン選びの参考となれば幸いです。